園長だより H29年12月

秋の実り

やオレンジ、黄色に色づいた葉っぱたちが、園庭を秋色に染めています。つい一ヶ月前までは半袖姿で遊んでいた子どもたちもすっかり冬支度です。

 

これから寒さが増すにつれて増える流行性の疾患も心配ですね。園でも手洗い、うがいの励行や自分でも気付いて衣服を着脱する習慣が持てるよう働きかけてまいります。ご家庭でも是非お子様のご様子や疲れ具合などを気に掛けて下さいますようお願いいたします。

 

て、雨天延期で翻弄された運動会後の秋の行事はお天気にも恵まれて、着々と進行中です。園単位で行う大きな行事もそうですが、芋掘り遠足や園外保育を子どもたちと同じくらい私たち保育者も楽しみにしています。

 

その理由は、出来事や体験そのものの楽しさだけでなく、日常の生活と異なる場での子どもたちの姿を見ることができるからです。

 

大人でもそうですが、慣れた日常の生活の場で、いわゆるルーティーンワーク、習慣化した活動を行う時と非日常の状況下とでは高揚感や緊張感、ちょっとした不安などが少しずつ違います。そうした中では、日頃見えずらい子どもたちの姿を感じることができます。

 

例えば、友だちや異年齢児とのかかわり方、園にはない施設、環境、遊具での遊び方や過ごし方、集団で行動する際の振る舞いや指示や助言の聞き方、取れ入れ方など、様々な場面で、一人一人の現在の姿を知る大きな手掛かりを得ます。その子の成長(入園や進級当初や昨年度の同じ行事での過ごし方の違い)を感じたり、内在する傾向に気付いたり、その子の今後の課題(伸びていくところ、伸ばしていきたいところ等)を見つけていきます。

 

日常の状況の中で、最も見えてくるのは、心(考え方)の柔軟さや対応力。日常の生活態度(生活習慣が定着しているか?ルールやマナーについての意識はどうか?保育者の話を落ち着いて聞き、行動できるか?)が定着しているか。更に、新しい場でどれだけ主体的に楽しめるかということです。

 

気付けば残暑厳しかった9月に始まった2学期も、残すところ1ヶ月足らずになりました。数々の行事を重ねてきた2学期は、子どもたちにとり非日常の体験をする貴重な場と時間を得た学期でもありましたね。残り1ヶ月の今学期、そして来学期に向けて、子どもたちの今の姿を手掛かりに、一人一人の成長を精一杯応援していきたいと思います。

 

え、えっ!電車の中での話

は通勤に電車を利用しませんので、「電車に乗る」状況はわりと限られてきます。そうした中で、8月終わりから今日までのわずか数ヶ月間に「え、えっ!」という場面に三度も出会ってしまいました。

 

もう10年位前からでしょうか、電車の中での乗客の振る舞いについて、様々なメディアや本がポロポロッと嘆く文章を載せるようになりました。例えば、電車の中で化粧をするなど。

 

私が「え、えっ!」と思ったのはさらに状況が上回っていたからです。ある切り取られた場面(状況)はある意味、現在の社会の姿の象徴とも考えられます。

 

つ目の出来事・・・私は浦和で行われる研修会に参加するために平日朝8時台の埼京線に乗りました。座席は空いており、私が座ったすぐ後に20代後半の女性が左側に座りました。発車ベルが鳴った直後、隣の女性はカバンから菓子パンを取り出し食べ始めました。食べ終えると次にコンビニのおにぎりの包装を取り、やはり食べ始めました。女性は背筋を伸ばし、前を向いたまま、何事もなかったのように食べ終えました。女性が「食べて」いる最中、特に顔を見るようなことをした訳ではありません。けれど私はものすごく不快でした。食べ物が出す臭いも、女性が咀しゃくする音もです。

 

つ目の出来事・・・休日、池袋行きの東上線に乗りました。座席は少しばかり空いており、次の若葉駅で高齢のご夫妻が乗車しました。私の正面の席が微妙な間隔で空いていました。先に座っていた30代と思しき女性が詰めれば余裕で二人は座れる間隔です。思い切った様子で奥様らしい方が「詰めていただけますか」と話し掛けました。女性は「フン」といった様子で少しだけ右に腰をずらしました。でもほんの少しだったので奥様しか座れませんでした。ひと駅が過ぎる頃、ご主人と顔を見合わせていた奥様がもう一度声を掛けました。女性は前回以上に不愉快さをむき出しにしつつ、再び右側に少しだけ腰をずらしました。その後、正面を睨みつけながら、座席には浅く足を組んで前に投げ出し座っていました。私はやはりとても不快な気持ちで、正面だっただけにじっと経緯を見つめていました。理由は、どうしてこの人はこんなにも自分の不機嫌さをむき出しにしてこの場にいるのだろう、ということです。

 

つ目の出来事・・・休日の夕方7時台の山手線に乗っていました。そこそこに混んでいて私はつり革につかまり立っていました。同じ駅で乗車したカップルが私の後ろで楽しげに話をしていました。イチャイチャと表現しても良いかもしれません。すぐ後ろでしたので会話はおのずと耳に入ってきます。「ちょっとぉ、じっとしててよぉ!抜けないじゃない」「えっ、でも揺れるからさあ」なんとカップルの女性は相手の男性の鼻毛を抜いていたのです。「え、えっ」の後、咄嗟に思ったのは「抜いた鼻毛、床に捨てちゃうんだろうなあ」と「そういうことは家でやってよ!」ということでした。当然、私はものすごく不快でした。

 

私はこうした出来事に出会った時、大抵は夕食を家族で食べている時に話します。理由は、自分はもちろんのことですが、娘たちにそうした振る舞いをして欲しくないから。そういう振る舞いを「ママは嫌いなんだよ」と知ってもらいたいからです。

 

nとOff、内(家)と外、人様の前で、等々、色々な言い方があると思います。少なくとも使い分けできる人であって欲しいなと思います。だから、私は私の価値観だと言われようとも、ずっと出来事を通じて娘たちに「刷り込み」をしてきました。それがひいては社会のモラルに通じると考えています。少々情けないなと思いますが、文化、伝統、国民性、常識といった類のことは、やはり家庭が、親が教えるべきことと考えているからです。

 

園長 浅見 美智子

園長だより | 19:20 | comments(0)

園長だより H29年11月

園長だより11月号を掲載するのを失念していました。申し訳ございません。

 

素敵な運動会をありがとうございました

日行われた第69回秋のさわやか運動会には、平日開催にもかかわらず、沢山のご家族の皆様にご参観賜り、あたたかい応援と拍手をいただきましたこと心より御礼申し上げます。

 

天候に恵まれず二度の延期となり、「まだかな、まだかな」と首を長くして待っていた分だけ、当日の嬉しさと楽しさが開会の前から会場に満ち満ちているように感じました。

 

子どもたち、いい笑顔でしたね。いい表情でしたね。どの競技、どのシーンを思い出しても胸が熱くなります。子どもたちが自分たちで創ってきた運動会に、保護者様の愛情と教職員の想いが加わって、子どもたちにとっての「特別」が生まれる、そう実感した運動会でした。

 

年少さんがあどけない表情で本当に楽しそうに踊る姿やニコニコしながら閉会式に臨む様子に、入園当初の少し不安そうなお顔が重なって見えて、胸がいっぱいになりました。

 

年中さんの徒競走でカーブを曲がる時の表情を見ながら、“この距離を夢中で走れるようになった”という姿の中に、どれほど大きな心の成長があったかを感じていました。あきらめないこと、繰り返し挑めること、人と競えること、次の目標に向かっていけること、子どもたちが力強く過ごしてきた一年を見る思いがします。

 

年長さん・・・様々な競技で見せてくれた表情や姿の全てに、彼らが小学校という新しいフィールドに向かって歩き出したのを感じました。自分の力と向き合い、楽しいだけではない様々な思いに出会い、考え、超える中で、自分や友だちを信じることや協力することの本当の意味を実感し学んでいきました。そうした日々を「お父さん、お母さん、見て!」と、子どもたちが満面の笑顔で伝えているように思いました。

 

動会が終わり、いつも通りのにぎやかな園庭で、ひとりひとりの子どもたちが運動会で手にした思いを、新たな「挑戦」という形にし始めています。来年の運動会はもうここからスタートしているのですね。

 

最後になりましたが、はじめての体育館開催でもあり、至らない点も多くあったと思います。沢山のご理解とご協力を賜り心から感謝申し上げます。また、長期間お子様の気持ちを励まし、健康へのご配慮をいただきありがとうございました。皆様からお寄せいただいた喜びのお声を、教職員一同大変嬉しく拝読させていただきました。ありがとうございました。

 

幼稚園教育要領が改訂されます-その3-

10年以上前から「小1プロブレム」や「幼児教育と小学校教育との段差」といった言葉で、幼稚園や保育園等から小学校に入学した子どもたちが、学校環境や学習方法の変化に適応しにくいといった課題が聞かれるようになりました。

 

各教育機関の「連携」が重要視され、小学校入学予定児童の情報の共有を主目的とした連絡会が行われてきましたが、実際に教師が互いの教育現場に赴く機会は少なく、具体的な教育の方法や進め方、また教育理念や方針についての深い理解までには至らないと感じ続けてきました。

 

私の所感になりますが、特に「幼児期の遊びの重要性」や「環境を通して行う教育である」ことへの理解が難しく、幼稚園と小学校は違うものと切り離して考えられたり、園によってはプレスクールのように小学校的スタイルの学習方法や早期英才教育に偏る様子も散見されました。

 

今回の幼稚園教育要領と小学校学習指導要領の改訂では「幼稚園と小学校では、子どもの生活や教育方法が異なる(第一章 総則第3)」とあるように、9月、10月号でお伝えしてきた「子どもたちが未来社会を切り拓くための資質、能力の一層確実な育成」のために、幼児が幼児期にふさわしい教育環境(方法)で生活する重要性が見直されたと感じます。真の連携、円滑な接続という意味でも素晴らしい第一歩です。

 

 小学校学習指導要領 第一章 総則 第4 学校段階間の接続

 

(1)幼児期の終わりまでに育って欲しい姿を踏まえた指導を工夫することにより、幼稚園教育要領に基づく幼児期の教育を通して育まれた資質・能力を踏まえて教育活動を実施し、児童が主体的に自己を発揮しながら学びに向かうことが可能となるようにすること。(中略)各教科等における学習に円滑に接続されるよう、生活科を中心に、合科的・関連的な指導や弾力的な時間割の設定など、指導の工夫や指導計画の作成を行うこと。

 

○小学校教育においては、生活科を中心としたスタートカリキュラムを学習指導要領に明確に位置付け、その中で合科的・関連的な指導や短時間での学習などを含む授業時間や指導の工夫、環境構成等の工夫も行いながら、幼児期に総合的に育まれた資質・能力や子供たちの成長を、各教科の特質に応じた学びに繋げていくことが求められる。

 

「スタートカリキュラムのイメージ」については詳細は省かしていただきますが、小学校低学年の生活科が中学年には「社会」「総合的学習の時間」「理科」に枝分かれしていきます。

 

さて、3回に分けて「幼稚園教育要領が改訂されます」をお伝えしてきました。第1回目は、10年ぶりに改訂されるその背景として、社会や産業構造がますます変化、成熟していく中でも未来の創り手となるために必要な資質・能力を確実に備える学校教育を実現するためということをお伝えしました。

 

第2回目では、今回の改訂の概要として、〕鎮娜犇軌蕕砲いて育みたい資質・能力の明確化⊂学校教育との円滑な接続8渋的な諸課題を踏まえた教育内容の見直しをお伝えし、保護者様にぜひ知っておいていただきたいこととして、幼児教育は❶「環境を通して行う教育」を基本とすること、そして❷「幼児期の終わりまでに育って欲しい姿」の明確化として10項目の内容を明示しました。

 

そして今回の第3回目では、幼稚園と小学校との円滑な接続として小学校学習指導要領にスタートカリキュラムの設定が明文化されたことをお伝えしました。これまでも幼稚園と小学校の連絡・連携はありましたが、園児の情報交換にとどまりがちで、双方においてその効果に物足りなさを抱きつつ進めてきました。それが小学校においてスタートカリキュラムを編成することにより、幼稚園もそのことを踏まえ、小学校においても幼児教育の理解を深めたうえで、子どもたちが進学、小学校生活をスムーズに始められるようになります。

 

今回の幼稚園教育要領の改訂は、これまで坂戸幼稚園が行ってきたその教育を更に自信づけるものとなっています。今後園内で教育課程をもう一度洗い直し、この幼稚園教育要領改訂に合わせたものを構築してまいります。

園長 浅見 美智子

園長だより | 09:50 | comments(0)

園長だより アーカイブ

もうじき坂戸幼稚園でも運動会です。その運動会を前にして、園長だよりのアーカイブを皆さんにお届けすることにいたしました。運動会では競技種目もあります。ですから、子どもたちの中では真剣な勝負の世界も存在します。けれども、幼稚園の運動会では、ただ勝った、負けただけではない、運動会を通して育てたいものが本当にあります。それを、園長先生の実の娘のエピソードからお伝えしたいと思います。平成22年1月、2月の園長だよりです。

 

ただ好きでいるということ

気付けば12年の歳月が過ぎていました。こうして数字に置き換えてみると、長く、そしてあっけなく感じられます。それはたぶん、あまりにも日常だったからなのだと思います。

 

私事で恐縮ですが、次女のフィギュアスケートの話です。思い返せば本当にたまたまの縁でした。長女が藤組(5歳)次女が3歳の冬でした。何気なく訪れたスケートリンクに、冬休みスケート教室の案内が掲示されていました。「行ってみる?」きっかけはそれだけのものでした。

 

3日間のレッスンを終え、親の勧めのまま長女はサンデー教室に通いだしました。その頃次女はあくまでオマケで、長女のレッスンの間、動かないゲーム機の側でちょこちょこと時間をつぶしていました。

 

長女がスケートを始めた同じ歳、梅組の時に次女もスケートを始めました。きっかけは「Nちゃんもやってみる?」それだけでした。

 

その後、長女と一緒に“教室”に通い、小学校3年生の時に本格的にコーチに付き、選手コースの練習を始めました。以降、週6日間、学校が終わればリンクにいました。彼女たちの日常が始まったのです。

 

1年程前、次女がポツリと私に言いました。「私、いつまでスケートやるのかな?Kコーチは私が止めたら悲しいかな?」と。私が「スケート止めたいと思っているの?」と尋ねると「そうじゃないよ。ただ何となく思うだけ。私、スケート止めたいって思ったこと一度もないんだよね。好きだから。でも、これだけしてていいのかな、って思うことはある」と答えました。

 

私は「それなら今決める必要はないと思うよ。その時その時の自分の気持ちに正直に進んでいけばいいんじゃないかな。Nちゃんのスケートは自分のためにやってね」と、戸惑いを胸の内に隠し、ようやくそう言葉にしました。

 

長女が椎間板ヘルニアを患い、思うように滑れず、リンクに立つことさえも苦しくなり、止める決心をしたのが高2の時でした。姉のその時とその後を見てきた次女にも思うところがあったでしょう。また過ぎゆく歳月の中で、幾人もの仲間がリンクから離れてもいきました。

 

練習を、努力を重ねてきても競技の世界は厳しいものです。良いこともあれば、そうでないこともあります。自分次第の時もあれば、自分だけではどうにもならない時もあります。そして自分の今と未来に向き合う時が来ます。時折、競技ではなく、演技だけの世界で滑れていればどれほど楽だったことかと思います。

 

ただ「好きだから」と言い、滑り続けてきた次女は、先週2度目のインターハイに出場してきました。そして今週末には国体に出場することになりました。「すごい、すごい」と頭では思いながらも、心はあまりにも日常の延長戦上にある自分が不思議でなりません。

 

心の中にあるのは、ただ「好きなことを大切にしてね」ということと「いつこの日常が突然終わるかもしれないからただ見ていたい」と思うことだけです。

 

ただ「好きでいること、いられること」の大切さと強さを思います。始まりも、継続も、挑戦も、迷いや悩みさえも全てがそこにつながっている。だから、ただ好きなものを、ただずっと好きでいられるように、私たち親は、「見ていてあげるね」と歩調を合わせて向こう岸を一緒に歩いてあげるだけでいいのでしょう。

 

ただ好きでいるということ 〜後記〜

次女の国体の応援に行ってきました。色々な意味で刺激的な大会でした。そして、様々なことを考えてきました。

 

今回は少し遠いところへの応援・・・ぐらいの呑気さで出かけていった私なのですが、リンクに近づくにつれ、これまでの大会とは異なる雰囲気に圧倒され、最寄り駅で偶然見かけた次女がSAITAMAと入ったグランドコートを羽織り、足早に監督と遠ざかっていく姿を見て、小さく「Nちゃん・・・」とつぶやきながら、ヘナヘナとその場に座り込んでしまいそうになりました。娘は随分と遠いところに来てしまった、と思いました。

 

競技が終わったその晩に娘と夕食を取りながらこんな会話をしました。

 

娘「私、大学生になったら自分で決めた好きなことしてみる」

私「うん?」

娘「私、今まで自分からやりたいって決めて始めたことなかったなって思ったの。スケートもお姉ちゃんがやってたからだし・・・」

私「そうかな?確かにきっかけはそうかもしれないけど、Nはずっと続けてきたよね。いつだって止める事もできたよ。続けるってことは、それをNが選んできた、自分で決めてきたってことなんじゃないのかな?」

娘「私ね、私がもっと何もかもいらないって思うほど本気で好きだったら、違ってたのかなって思った。西野友毬ちゃん(娘と同年齢で全日本でもトップスケーター)みたいになれたのかなって」

 

実は、出発の前日に出来あがったばかりの前号のびのびつうしんを「Nちゃんのこと書いたの。読む?」と手渡しました。読み終えた娘は、ひと言ため息交じりに「うーん」と言いました。その時の意味が分かりました。娘の好きは私が想像していたものとは温度差があったのだろうと。

 

今回の滑りは娘にとって本意なものではありませんでした。加えて、私には同世代のスケーターの中で自分がいる場所の現実を突きつけられたことに胸を痛めているようにも見えました。まるで行き先に霞(かすみ)のかかったような中を歩く自分のスケートがあることを知り、私には続けていくだけの気持ちがあるのかな?というように。

 

翌日、ふたり並んで成年男子と少年男子の競技を見ました。少年女子のピリピリとしたムードとは一転して、和やかで、一種お祭りムードの楽しい内容でした。国体のフィギュアスケートは二人一組が参加資格である上に、まだまだ競技人口の少ない世代、地域の男子スケートでは、県によっては一人が現役、一人は数年前に引退した社会人であったり、片腕骨折中の選手がもう一人のために出場していたり。

 

そのため得点も、小塚崇彦選手の全日本レベルの得点からローカル競技会のような得点まで、それは様々です。国体だから、国体なのにという考え方もあるでしょう。しかし、私にはそれぞれの選手のスケートの在り様が、その選手が辿(たど)ってきた日々が、とても勝手ながら、この上なく愛しく感じられました。

 

やっぱり色々な“好き”の形がある。猛烈なのも、ぼんやりしているのも。勝つために必要なのも、楽しむためのものも。もちろん、その時々で思いの強さも変わり続けるのでしょう。その全てが私にはとても尊いことに思えて、ただ好きでいることの重みを改めて知らされました。

 

そして心から願います。どんな“好き”な形も柔軟に受け入れる環境があって欲しいと。周囲の大人たちが結果だけを急いで、子どもたちを追い詰めたり、燃え尽きさせることのないように。ただ好きなことを存分に、安心して、大切にできるようにと。

 

大会から戻った翌日、風邪気味だった娘は、「休めば」という私の言葉に「具合が悪くなったら帰ってくるから」と答えて、いつものようにリンクに出掛けていきました。

 

国体で出会った色々な“好き”の在り様が、娘を支えてくれているのかもしれない・・・と思いました。

 

園長 浅見 美智子

 

園長だより | 13:09 | comments(0)

園長だより H29年10月

プロセスで育つ

も間近な行事、運動会。きっとご家庭でも子どもたちから様々なお話が聞かれていることでしょうね。坂戸幼稚園の運動会は、時間をかけてゆっくりと創られていきます。最初の頃はどれもまだ競技とはほど遠く、「あれやってみたい」「これ使ってみたい」とオリジナルの遊び方で展開されています。

 

保育者は内心の“あせり”をよそに、少しずつ少しずつ競技に向かっていくために必要な“子どもたちに気づいてもらいたいこと”を整理し、提案しながら一緒に創り上げていきます。

 

また、あれこれ試して「上手くいかない」「イメージ通りにならない」「一人ではちょっとムリみたい」等の困った体験や障害になる出来事は宝物です。そうした過程の中で子どもたちが見せてくれる“発見”や“言葉”の中には、子どもたちの成長と学びがいっぱい詰まっています。

 

してこの時期、子どもたちは「観る」ようになります。「意識を向けるようになる」と表現しても良いかもしれません。いつも遊んでいる友だち、クラスメート、異年齢の子たちへのまな差しが変わっていきます。例えば「ああすれば上手くいくんだ」「こんな方法もあるんだ」といった具体的な手段や工夫、解決策に気づき取り入れてみたり、まだ自分には出来なかったり、行なったことがない活動に関心を寄せ真似てみたり、友だちや異年齢の子の頑張っている姿や可愛らしさに心を動かしたりと、子どもたちひとりひとりが運動会への日々の中で、それぞれに感じたり、考えたりしながら育っていきます。

 

運動会は勝負あり、競争あり、成果結果が目に見えてわかりやすいものです。出来るようになったことや勝ったこと、上手くいったことは、子どもにも大人にも喜びであり、次の行動を奮起させる大切な要因にもなるでしょう。だからこそ、決して忘れてはならないのが、ひとりひとりの子どもたちが通ってきたプロセスです。

 

んな思いを抱きながら、どんな風にして、今の姿にたどり着いたかを理解し、心から共感し、ほめ称えてあげること…そばにいる大人の最も大切な役目だと思っています。

 

子どもたちみんなで創る運動会をどうぞ応援して下さい。支えてあげて下さい。そして一緒に思い切り楽しんで下さい。

 

幼稚園教育要領が改訂されます−その2−

月の園長だよりでは、幼稚園教育要領改訂の背景について記しました。今回は、抜粋ではありますが、改訂の概要についてお伝えしたいと思います。

 

<学習指導要領等改訂の概要―改訂の基本方針◆宗

幼稚園教育要領の改訂については、中央教育審議会答申を踏まえ、次の基本方針に基づき行った。

〕鎮娜犇軌蕕砲いて育みたい資質、能力の明確化

幼稚園教育で育みたい資質、能力として、次の3つを示し、幼稚園教育要領第2章に示すねらい及び内容に基づく活動全体によって育むこと。

 ・「知識及び技能の基礎」

 ・「思考力・判断力・表現力等の基礎」

 ・「学びに向かう力、人間性等」

⊂学校教育との円滑な接続

 ・「幼児期の終わりまでに育って欲しい姿」の明確化

 ・「幼児期の終わりにまでに育って欲しい姿」を小学校の教師と共有するなど連携を図り、幼稚園教育と小学校教育との円滑な接続を図

   ること。

8渋綸な諸課題を踏まえた教育内容の見直し

 ・現代的な諸課題を踏まえた教育内容の見直しを図ること。

 ・いわゆる預かり保育や子育て支援の充実を図ること。

 

回の改訂では、幼稚園教育要領の基本原則を示す「第一章 総則」を抜本的に改善し、必要な事項を分かりやすく整理したとあります。その総則の中で、保護者の皆様にぜひ知っていただきたい2点を取り上げたいと思います。

 

「環境を通して行う教育」を基本とする。

 ・幼児の主体的な活動を促し、幼児期にふさわしい生活を展開(幼児は安定した情緒の下で自己発揮することにより発達に必要な体験を

  得ていく。)

 ・遊びを通しての指導を中心として第2章に示すねらいが総合的に達成されるようにすること。(「遊び」は幼児にとって重要な「学

  習」)

 ・一人一人の発達の特性に応じること。

 ※環境とは、物的な環境だけでなく、教師や他の幼児を含めた幼児の周りの環境すべて。

 

下に記す「幼児期の終わりまでに育って欲しい姿」をご理解いただく上で、上記の文章はとても大切になります。あわせて「幼児期の終わりまでに育って欲しい姿」が到達すべき目標でないことや、個別に取り出されて指導するものではないことに留意が必要とあります。

 

「幼児期の終わりまでに育って欲しい姿」を明確化

5領域(健康、人間関係、環境、言葉、表現)のねらい及び内容に基づく活動全体を通して資質・能力が育まれている幼児の具体的な姿であり、教師が指導を行う際に考慮するものである。

(1)健康な心と体(2)自立心(3)協同性(4)道徳性・規範意識の芽生え(5)社会生活との関り(6)思考力の芽生え(7)自然

 との関わり・生命尊重(8)数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚(9)言葉による伝え合い(10豊かな感性と表現

(※詳細は本誌18ページにて)

 

来月は、小学校教育との接続とスタートカリキュラムについてお伝えします。

 

園長 浅見 美智子

園長だより | 14:30 | comments(0)

園長だより H29年9月

2学期が始まりました

 

うしちゃったのかしら?と思う今年の夏。目まぐるしく変化

する今年のお天気に、園の夏の行事も翻弄されてしまいましたね。

季節の折々に行っている園行事には、子どもたちの体験の中での

学びや育ちへの願いがあり、とても大切に考えています。ですの

で、当日を迎えるまで「どうか今年も…」と祈る気持ちで過ごし

ています。

 

台風予想のために決行した室内での夏祭りでは保護者様はじめ

沢山の方々のご理解とご協力をいただき心よりありがとうござい

ました。暑さや混雑の中でにこやかにその場を楽しんで下さる方

や励ましのお言葉を届けて下さる方、職員の手の足りなさを見か

ねて無言でお手伝いをして下さる保護者様の思いに触れて、私は

胸がはちきれんばかりの思いでおりました。皆様と皆様のお子様

とご一緒に過ごさせてもらえる私たちは本当に幸せです。ありが

とうございます。

 

ただ…ここ数年の地球規模での気象の変化や社会情勢を考える

時、「これまでの様に…」ではなく、行事運営の仕方も抜本的に

見直す必要に迫られていると感じています。子どもたちの未来と

幸せのために、私たちができることを丁寧にひとつずつ取り上げ、

行っていこうと思います。

 

て、本日から2学期が始まりました。2学期は心身ともに大き

く育つ充実期です。友だちや先生と一緒に、一生懸命に第二の

生活の場としての園生活を築いてきた子どもたちが、様々な経験

を通じて更にしなやかに大きく育ってくれることを願います。

嬉しさ、楽しさ、くやしさ、悲しさetc生活の中でのお子様の

つぶやきを沢山聞いてあげて下さいね。「そうなの!」「すごいね」

大丈夫だよ」「そう、悲しかったね」と、お子様の時々の思いを

受け止めて、寄り添ってあげて下さいね。そうした思いに守られ

ながら、子どもたちは自分の力で大きくなっていきます。どうぞ

応援して下さい。

 

様々な行事が盛り沢山な2学期を私たちも子どもたちと一緒に

思い切り楽しんでまいります。2学期もご支援とご協力をよろし

くお願いいたします。

 

幼稚園指導要領が改訂されます

 

年度2月にもお知らせいたしましたが、平成29年3月

31日に告示、平成30年4月1日実施で新幼稚園教育要

領に改訂となります。今年度は周知徹底の年ということで

研修会なども盛んに行われています。そうしたことから、

保護者の皆様にも、かいつまんでの報告となりますが、

9月〜11月までの3回に分けて改定の内容をお知らせし

たいと思います。

 

***改訂の背景にあるもの***

 

人工知能が進化して人間

が活躍できる職業はなく

なるのではないか

 

今、学校で教えていることは

時代が変化したら通用しな

くなるのではないか

 

子どもたちに、情報化やグローバル化など急激な社会変化

の中でも、未来の創り手となるために必要な資質、能力を

確実に備えることのできる学校教育を実現する。

 

予測困難な時代に一人ひとりが未来の担い手となる。

 

○近年顕著となってきているのは、知識・情報・技術を

 めぐる変化の速さが加速度的となり、情報化やグローバ

 ル化といった社会変化が人間の予測を超えて進展。(後略)

 

○人工知能がいかに進化しようとも、それを行っているの

 は与えられた目的での処理である。一方で、人間は感性

 を豊かに働かせながら、どのような未来を創っていくの

 か、どのように社会や人生をより良いものにしていくの

 かという目的を自ら考えだすことができる。(中略)答え

 のない課題に対して、多様な他者と協働しながら目的に

 応じた納得解を見出したりすることができるという強み

 を持っている。

 

○(前略)予測できない変化に受け身で対処するのではな

 く、主体的に向き合って関わり合い、その過程を通して、

 自らの可能性を発揮し、よりよい社会と幸福な人生の創

 り手となっていけるようにすることが重要である。

 

○社会や産業の構造が変化し、質的な豊かさが成長を支え

 る成熟社会に移行していく中で、特定の既存組織のこれ

 までの在り方を前提として、どのように生きるかだけで

 なく、様々な情報や出来事を受け止め、主体的に判断し

 ながら、自分を社会の中にどう位置付け、社会をどう描

 くかを考え、他者と一緒に生き、課題を解決していくた

 めの力の育成が社会的な要請となっている。

 

※以上、「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援

 学校の学習指導要領等の改著及び必要な方策等について

 (答申)」中央教育審議会<抄>

 

改訂の内容に触れる前に、保護者様にはまず改訂の背景を

知っていただきたいと考えました。それは…今から30年

前、まだ私が20代だった頃には、今では当たり前のよう

にある“物”が存在しませんでした。例えばスマホやイン

ターネット等です。“物”は物としてだけ存在するのではな

く、社会を変えていきます。

 

これからの30年後の未来は?予測困難な時代という一言

に表れています。今、園で遊ぶ子どもたちは30年後には

34歳〜36歳になっており、社会を支える一員に成長し

ています。今回の改訂もまた未来の子どもたちの人生と社

会を見据えてのものだとご理解いただきたいと思います。

園長 浅見 美智子

園長だより | 16:34 | comments(0)
  

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サッカーパパは、埼玉県坂戸市の坂戸幼稚園の事務長さんです。こどもたちとサッカーをするのが大好きなので、皆から「サッカーパパ」とか「サッカー先生」とか「ひげ先生」と呼ばれています。
サッカーでは、JFA(日本サッカー協会)キッズリーダー養成インストラクターでC級コーチです。FA(イングランドサッカー協会)のレベル1ライセンスも取得しています。坂戸幼稚園のサッカークラブでいつも元気にコーチをしています。

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